トリセツの「わかりやすい」とは何か?
「わかりやすい」という評価は、人によって曖昧です。
わかりやすく文章や表現を作るための技術はひとつでなく、すべてを積み重ねた結果、「わかりやすい」と評価された成果物となるのです
文章以外にも、レイアウトでのわかりやすさ、絵や図表でのわかりやすさ、色使いやフォントのわかりやすさなどが組み合わさります。
トリセツの原稿とデータの作成を前提に、弊社代表の東野誠(情報親方)が定義したポイントを引用します。
- ユーザーの使用状況をイメージする。
- 主観ではなく客観(ユーザー目線)で書く。
- 表現は可能な限り統一する。
- 一文一義で書く。
- 複数に解釈されるような、あいまいな文章を書かない。
- 書いた文章を音読してみる。
- 専門用語、業界用語、差別用語は使わず、必要な場合は用語解説をつける。
- 著作物を引用する場合は著作元の指示に従う。
- わかりにくい事例を説明する場合は、広く認知された例を参考にする。
トリセツとしてのわかりやすさは、実績と経験により生み出される部分もありますし、ツールで補える部分もあります。
【事例】 海外向けトリセツの文章は、直訳がいいのか、意訳がいいのか?
海外に輸出する場合に、トリセツを翻訳することがあります。
日本人の翻訳担当者は、直訳(逐語的翻訳)を求める事が多いのですが、現地のユーザーがわかりやすいとは限りません。
エンドユーザーが日本語ネイティブでないのであれば、現地のネイティブ言語のユーザーにわかるようにより自然な理解を得やすい「意訳」で翻訳するほうが評価は高くなります。
大量に翻訳文章がある場合は、直訳のほうが結果的に扱いやすく、わかりやすくなる場合もあります。